セグメント情報の開示基準

       (昭和六三年五月二六日 企業会計審議会)

一 セグメント情報の定義及び種類

1 セグメント情報の定義

 セグメント情報とは、売上高、売上総損益、営業損益、経常損益その他の財務情報を事業の種類別、親会社及び子会社の所在地別等の区分単位(セグメント)に分別したものをいう。

 セグメント情報は、連結集団に関する財務情報として親会社が作成し開示するものとする。

2 セグメント情報の種類

 セグメント情報は、次のように分類する。

     [分類表を省略]

(注1) 商品の販売又は役務(サービス)の提供を行っている会社における「事業の種類別」区分については、「製品」を「商品」又は「役務」と読み替えるものとする

(注2) 「製品系列別」とは製品の種類・性質、製造方法、販売市場等の類似性に基づく同種・同系列の製品グループの別をいう。

(注3) 「子会社」とは、連結子会社をいう。

(注4) 「在外別」とは、在外子会社の所在地域の全部を、「在外地域別」とは、アジア地域、北米地域、欧州地域等の在外子会社の所在地域別を、「在外国別」とは、在外子会社の所在国別をいう。

(注5) 「海外向け」は、親会社及び国内子会社による輸出を含む。

二 開示すべきセグメント情報

 開示すべきセグメント情報は、(1)事業の種類別セグメント情報(製品系列別の情報)及び(2)親会社及び子会社の所在地別セグメント情報(国内・在外別の情報)並びに(3)海外売上高とする。

 ただし、その他のセグメント情報を併せて開示することを妨げない。

三 セグメント情報の開示方法

(一) 事業の種類別セグメント情報の開示

1 事業区分の決定

(1) 事業区分の決定に当たっては、製品の種類・性質、製造方法、販売市場等の類似性を考慮して、経営の多角化の実態を適切に反映した情報を開示しうるようにしなければならない。

(2) (1)により決定した事業区分については、当該区分の方法、各区分に属する主要な製品の名称等を補足情報として記載しなければならない。

2 開示すべき情報

(1) 開示すべき情報は、売上高(役務収益を含む。以下同じ。)及び営業損益とする。

 ただし、営業損益を開示することが企業内容についての適切な判断を妨げるおそれがある等適当でないと認められるときは、経常損益を開示するものとする。

(2) 営業損益のほか、売上総損益その他の損益情報を併せて開示することを妨げない。

3 重要性の基準

(1) 開示の対象とすべきセグメントは、次のいずれかに該当する場合とする。

 ただし、これらのいずれにも該当しない場合であっても、開示の対象とすることが適当であると認められるものについては、開示を妨げない。

@ 当該セグメントの売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)が全セグメントの売上高合計の十%以上である場合。

A 当該セグメントの営業損益の絶対値が次のいずれか大きい金額の十%以上である場合

イ 営業利益の生じているセグメントの営業利益の合計額

ロ 営業損失の生じているセグメントの営業損失の合計額 

 なお、2の(1)ただし書きにより経常損益を開示する場合には、営業損益を経常損益と読み替えるものとする。

(2) 開示の対象となったセグメント((1)の基準に該当しないため、「その他」として一括されたセグメントを除く。)の売上高合計が全セグメントの売上高合計の五十%以下である場合には、その理由を明らかにするとともに、「その他」として一括されたセグメントのうち主要なセグメントについて、その売上高及び全セグメントの売上高合計に占める当該売上高の割合を記載しなければならない。

(3) 一セグメントの売上高が全セグメントの売上高合計の九十%超であり、かつ、当該セグメントの営業損益の絶対値が(1)のAのイ又はロのいずれか大きい金額の九十%超である場合には、当該セグメント以外に(1)の基準に該当するセグメントがある場合を除き、事業の種類別セグメント情報を開示しないことができる。

 ただし、その場合にあっては、その旨及び理由を明らかにしなければならない。

(4) 重要性の基準を適用して報告対象セグメントを決定するに当たっては、相当期間にわたりその継続性が維持されるよう配慮しなければならない。

4 セグメント間の内部売上高又は振替高の表示

 セグメント間の内部売上高又は振替高については、外部売上高と一括して表示することができる。

 ただし、その場合にあっては、その旨を明らかにしなければならない。

(二) 親会社及び子会社の所在地別セグメント情報の開示

1 地域区分

 親会社及び子会社の所在地別セグメント情報は、国内・在外別に開示するものとする。

2 開示すべき情報

(1) 開示すべき情報は、売上高及び営業損益とする。

 ただし、営業損益を開示することが企業内容についての適切な判断を妨げるおそれがある等適当でないと認められるときは、経常損益を開示するものとする。

(2) 営業損益のほか、売上総損益その他の損益情報を併せて開示することを妨げない。

3 重要性の基準

(1) 開示の対象とすべき在外セグメントは、在外子会社の売上高合計(セグメント間の内部売上高を除く。)が連結売上高の十%以上である場合とする。

(2) (1)の基準に該当しないため、親会社及び子会社の所在地別セグメント情報を開示しない場合にあっては、その旨及び理由を明らかにしなければならない。

(3) 重要性の基準を適用するに当たっては、相当期間にわたり報告対象セグメントの継続性が維持されるよう配慮しなければならない。

4 セグメント間の内部売上高の表示

 セグメント間の内部売上高については、外部売上高と区分して表示しなければならない。

(三) 海外売上高の開示

 海外売上高(親会社及び国内子会社による輸出売上高並びに在外子会社による売上高の合計額をいう。ただし、内部売上高を除く。)が連結売上高の十%以上である場合には、当該海外売上高及び連結売上高に占める海外売上高の割合を開示するものとする。

 なお、親会社の輸出売上高等が有価証券報告書等において記載されている場合には、注記により当該記載箇所を明らかにするものとする。

<付表>

 セグメント情報の開示基準に基づく事業の種類別セグメント情報、親会社及び子会社の所在地別セグメント情報の開示様式(標準例)は、おおむね次のとおりである。

    [付表を省略]_